11/29

8:30起床。昨日通常の三倍の仕事をこなした余波で完全に寝坊。慌てて引越し準備に入る。
家財らしいものがないため、簡単に終わる……と思いきや、意外と手間取る。ただ広げているだけでもかなりの手間だなぁ。
結局午前中いっぱいかかる。荷物の整理やまとめというのは効率第一だが、そういうのは苦手だと改めて思い知った。

読書。「革命のファンファーレ(西野亮廣)」。去年執筆された本で、例のお金の奴隷解放宣言で盛大に燃え上がった後に発行されている。基本的な部分は昨日の「新世界」と通じており、タイミングもあって「えんとつ町のプペル」に焦点を絞ってまとめられている。
発行された順で見るならおかしな考え方かもしれないが、「新世界」が入門書で「革命のファンファーレ」が専門書のような印象を受けた。プペルに関する戦略や、既存の市場モデルの「イメージ」と「現実」の剥離。
お金の奴隷解放宣言についてはリアルタイムで情報を拾い、初めは多くの創作畑の人と同じく「なんてこと言い出すんだ」と思った。しかしアンチの意見を読んでいくと、皆「当事者達に信頼関係が築かれているか」がごっそり抜けており、そして「絵本がどう買われているか」もまた協議されていなかったことに気づき、西野亮廣の考えを読みきれないにしても「それはアリだな」と改めた。書店員の頃、実用書と児童書の担当をしていたからだ。
絵本は新刊がそれなりに出る。しかし親御さんが買っていくのは「自分が子供の頃読んだ絵本」で、売り場も自然とベストセラーだけで固めることになる。こんなのそもそも新刊という概念がない岩波文庫しか許されないはずだ。一方でちょうど書店員だった頃、長らく諸事情で販売を止められていた「ちびくろサンボ」が復刊、飛ぶように売れた。絵本に求められているのは既に慣れ親しんだ安心であり、刺激では無いのだと肌で感じた。子供に与えるとはそういうことなのかなとも思った。
えんとつ町のプペル」は西野亮廣のネームバリューもあり、出だしで既に空前のヒットを飛ばしたが、絵本として求められるのはここからだ。どこかで本を見てもらい、覚えてもらい、「子供に見せたい」と思わせるまで親御さんを動かさなければならない。故の無料公開だったのだとその時思い、概ね合っていることが本書でわかった。(Web版の機能を調整して読み聞かせしにくいようにしていたのは考えてもいなかった。流石。)
自分は未見の作品のネタバレを嫌わないどころか積極的に調べる。その上で「面白い!」と思ったら実物に手を出す傾向がある。ゲームは実況プレイ動画で完結まで見たものを買ったし、映画も感想まで調べあげてから観に行く。もともと本編にあまり興味を持っていなかった「魔法少女まどかマギカ 叛逆の物語」をわざわざ観に行ったのも、話を全部知って興味が俄然湧いたからだ。もちろん知らない方が楽しめる人が多数だと思うが、そういう層が後々に作品を後押ししていくのではないだろうか。
なんにせよ、プペル無料公開の戦略はバッチリだった様で、流石だなと思う。権利フリーに関しては実例をよく知らないので何とも言えないが、同人から火がついた作品群を考えると、成功のビジョンの方が強く思える。
「行動に勇気はいらない。知識があれば行動できる。」の結論はまさにその通りだと思う。知識は武器であり防具だ。ネットが広まり、知識を得た気になっている人がまん延する今だからこそ、自分の中にインプットし続けることが大事だ。個人的には今のネットに広まっている情報はテレビのワイドショー並かそれ以下の信用度しかないので、殊更何が正しいのか見極め動ける力をつけたい。

今晩は慌ただしくなりそうなので、今日はここまで。就寝予定不明。